「自分は、何のために生まれてきたのだろう」。
そんなことを考えたことはありませんか。
仕事をして、誰かの期待に応えて、毎日を懸命に過ごしている。それでも、ふと「自分の人生は、これでよいのだろうか」と立ち止まることがあります。
今日は、少し不思議な話をしたいと思います。
私が、自分らしく生きることを考えるときに大切にしている、心の音と「意味」の話です。
宇宙のどこかで、心の音が生まれたとしたら

私たちは、この世に生まれてくる前、どのような存在だったのでしょうか。
魂だったのか。意識だったのか。それとも、まだ何もなかったのか。確かな答えは分かりませんが、私はこんなふうに想像しています。
宇宙のような広い空間に、まだ身体を持たない存在がある。形のない種のように、静かに眠っている。
そこに、あるとき何らかの刺激が加わる。春が来て種が芽吹くように、その存在が目覚め、かすかな鼓動を感じ始める。
ときめきのようなもの。心が発する、最初の音です。
「意」という字を見てみると、「心」の上に「音」があります。私はこの字に、心の音というイメージを重ねています。
そして、「このときめきは何だろう」と、自分の中にある「意」に気づき、それを知ろうとする。そこから「意識」が始まると考えると、私にはしっくりくるのです。
これは、漢字の成り立ちを説明する話ではありません。言葉に重ねて、私たちの存在を見つめる、一つのものの見方です。
「意」を味わうために、身体を持った

心の音に気づいたら、今度はそれを味わってみたくなる。
けれども、身体のない状態では、花の香りをかいだり、音楽を聴いたり、誰かの手の温かさに触れたりすることはできません。味わうためには、五感が必要です。
だから私たちは、身体を持ち、重力があり、時間が流れるこの地球に生まれてきたのではないでしょうか。
「意」を「味わう」。それが「意味」。
そう捉えると、「人生の意味」という問いが、少し違って見えてきます。
何か大きな役割を見つけなければ、自分の人生には意味がない。立派な成果を残さなければ、生まれてきた理由が分からない。そんなふうに、答えを遠くに置かなくてもよいのかもしれません。
美しい景色に胸が動く。何かをつくっているうちに、時間を忘れる。人の話を聴いていて、もっとこの人を知りたいと思う。
そのとき、自分の中では確かに何かが響いています。
人によって、心が動くものは違います。同じ景色を見ても、同じ仕事をしていても、ときめくところは同じではありません。その違いの中に、自分らしさの手がかりがあるのだと思います。
ときめきは、自分らしい道を教えてくれる

私は、自分の魂が本当に望んでいる生き方を「真の価値」と呼んでいます。
自分の内側にある願いと、実際の生き方が重なっている。自分らしくいることが、自然に誰かの役にも立っている。そんな状態です。
真の価値に沿って行動していると、ワクワクしたり、人とのつながりを感じたり、日々の中に充実感が生まれます。
ところが、私たちは「こうするべき」「期待に応えなければ」という思いで、予定も頭の中もいっぱいにしてしまうことがあります。心が動いても、「役に立つのか」「今さら始めても」と、すぐに打ち消してしまう。
自分が何にときめくのか分からなくなったら、これまでの人生を少し振り返ってみてください。
子どもの頃、夢中になった遊び。寝る時間も惜しいほど取り組んだこと。なぜか強く惹かれた人や、その人の生き方。
褒められるから続けたこともあるでしょう。その中で、誰も見ていなくても、つい続けてしまったことは何だったでしょうか。
そこには、「本当は、これを味わいたい」という自分の心の音が残っているかもしれません。
ときめきは、これからの人生を選ぶときの、大切な手がかりになります。
心の音に沿って、一歩動いてみる

ときめくものに気づいたら、それを実際の行動にしてみることです。
気になっていた本を開く。会って話してみたい人に連絡する。好きだったことのために、週に一度、時間をつくる。そのくらいの一歩からでもよいと思います。
「やってみたい」という意に、進もうとする志が重なる。「意志」を、そんなふうに捉えることもできます。
そして、自分の意にふさわしい時間の使い方、身を置く場所、人との関わりを、少しずつ整えていく。
私は、この調和が育つと、意味のある偶然や心ときめく出来事が起こり、自分が進むべき道が見えてくると考えています。
一つの関心から出会いが生まれ、その出会いを通じて、次にやってみたいことが見つかる。動いて初めて、「自分は、こういうことが好きだったのか」と気づくこともあるでしょう。
もちろん、思い通りにならないことや、失敗することもあります。それでも、その経験を通じて、自分が大切にしたいものがはっきりすることがあります。
私が大切にしたいのは、自分の心と行動が重なり、「自分の人生を生きている」と感じられることです。その充実もまた、人生がうまく動き始めた、ということではないでしょうか。
人生の意味は、最初から言葉で説明できなくてもよいのだと思います。
自分の「意」に気づき、身体を使って動き、その一つひとつを味わっていく。そうして歩いてきた道を振り返ったとき、見えてくる意味もあるはずです。
あなたの心は、いま、何にときめいているでしょうか。
その小さな音を、今日の行動に一つだけ移してみませんか。
いま心が動くことを、話すところから
人生の意味を、最初から一つの答えにしなくてもよいのだと思います。初回オリエンテーションで、最近ときめいたことや、忘れられない経験をお聞かせください。期待に応えるための言葉を少し脇に置いて、ご自身が何を味わい、どう生きたいのかに耳を傾けてみませんか。
自分の価値観、習慣、生き方や人生の方向性を見つめたい方。 申込画面で選び直すこともできます。

