変わりたいと思っている。実現したいこともある。でも、毎日はあまり変わっていない。
そんなとき、思いが足りないのだろうかと、自分を疑ってしまうことがあります。あるいは、何度も決心をやり直して、疲れてしまうこともあるでしょう。
私は自己実現について考えるとき、「意識」と「意志」を分けています。ここでは、私がこの二つの言葉に込めている意味をお話しします。
意識は、実現したい世界に心を向けること

意識は、「こうなりたい」「これをしたい」と思うことです。最初は、漠然としていても構いません。
もう少し自分らしく働きたい。新しいことを学びたい。家族と過ごす時間を大切にしたい。まだ目標の数字や期限になっていなくても、その世界に心が向いていることが出発点になります。
思いが曖昧なうちは、何をすればよいのかわからないこともあるでしょう。その場合は、すぐに行動量を増やすより、どんな状態を実現したいのかを確かめる時間が必要かもしれません。
たとえば「もっと学びたい」という思いなら、何ができるようになりたいのか。学んだことを、仕事や暮らしのどこで使いたいのか。
その問いを通じて、漠然としていた思いに、少しずつ輪郭が生まれます。「こうなったらうれしい」という状態が見えると、次に考えることも変わってきます。
私は、思いがまだ言葉になっていないことだけで、その方に意欲がないとは捉えません。まずは、意識がどこに向いているのかを一緒に確かめたいのです。
意志は、その方向へ進むと決めること

意志は、意識したことに対して「やる」と心を決めることです。
私が、決心、覚悟、絶対積極のスタンスと表現しているのは、ここです。実現したい世界へ、自分は進んでいく。その姿勢を定めることを大切にしています。
ただ、決めることと、具体的な進み方がわかることも同じではありません。
学ぼうと決めても、何から始めるのか、どの時間を使うのかが決まっていなければ、行動の手前で止まることがあります。決心はあるけれど、日常の予定にはまだ反映されていない、という状態です。
このとき、「もっと強く決心しよう」と考えるだけでは、同じ場所を行き来してしまうかもしれません。
今の予定を確かめる。取り組むことを一つ選ぶ。そのための時間をつくる。決心した方向へ進むために、現実の生活で何を変えるかを考えるのです。
意識は思い描くこと、意志は進むと決めること。どちらか一方があれば十分なのではなく、そのつながりを確かめたいと私は考えています。
決心を、環境へつなげていく

自己実現には、その方の強みや、置かれている状況に合う進み方が必要です。同じことを実現したくても、使える時間も、取り組みやすい場所も、一人ひとり違います。
だから私は、決心の強さだけを見るのではなく、その決心を支える環境も見ます。
落ち着いて考える時間が必要なら、その時間を予定に置く。取り組むための空間が必要なら、普段いる場所を見直す。人との対話がきっかけになるなら、どんな人と接するかを考える。
意識した世界にふさわしい時間、空間、人との関わり。その環境が日常に取り入れられることで、決心が行動につながっていきます。
私は、このふさわしさを「意識に共鳴する周波数」と表現しています。言葉だけではつかみにくいところもあると思いますので、なりたい自分に「周波数を合わせる」とはどういうことかを、環境の話として別の記事にまとめました。

「こうなりたい」と思っている方は、その思いを急いで否定しなくてよいのです。まだ輪郭が曖昧なら、どんな状態を望んでいるのかを確かめる。
すでに「やる」と決めている方は、さらに決心を重ねる前に、その決心が生活のどこに表れているかを見てみる。
今の自分がどちらにいるかで、次の一歩も変わってきます。
あなたが今、意識している世界はどんな世界でしょうか。そのために、生活の中で何を変えると決められるでしょうか。
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